3月16日、
ついに小山田記念温泉病院を後にする日が来ました。
長い間お世話になった療法士さんたちとの別れが、少し淋しく感じられました。
退院当日、家族と一緒に行きつけの中華料理屋さん「カリン」に寄り、久しぶりのラーメンを楽しみました。
医者から塩分を控えるようにと言われていたのに、いきなりその約束を破ってしまったけれど、その美味しさは格別でした。
5ヶ月半ぶりに戻った我が家は、懐かしさと新たな希望に満ちていました。
大晦日の紅白も、正月も家で過ごせなかったことが少し心残りでしたが、家に帰れる喜
びがそれを上回りました。
仕事への復帰はまだ先のことだと分かっていましたが、6月頃から始められればと願っていました。
しかし、退院した喜びとは裏腹に、妻は私の健康を心配していました。
3月の冷え込みは病院とは違い、空調管理が行き届かない家では一層厳しく感じられました。
風邪をひきやすい私のことを思い、妻は常に気を配ってくれました。
また、歩けるようになったとはいえ、まだフラフラしている私が転ばないかと心配していました。
家に戻った最初の夜、私は階段を上り、お風呂にも一人で入ることができました。
妻と一緒に、家の廊下を歩きながら「365歩のマーチ」を歌いました。
これが私たちの新しい日常の一部となりました。
しかし、数日後、やはり風邪をひいてしまいました。
寒気がしていたため、朝も風呂に入りましたが、熱はそれほど上がらなかったものの、家の中で寝たり起きたりと、まるで入院生活が続いているような日々が1週間ほど続きました。
回復してからは再び「365歩のマーチ」を歌いながら、家の中を歩く練習をしました。
次は四日市私立病院への通院が待っていました。
整形外科、脳神経内科、耳鼻咽喉科、消化器内科と多岐にわたる診察が必要でした。
特に消化器内科では、4月1日から1週間ほどステントの入れ替え手術のために再び入院することになりました。
新たな挑戦とともに始まる日々。家族の支えと自分の力を信じて、私は一歩一歩、未来へと進んでいきました。